「ひとづくり」と「ものづくり」を大切に!町のシンボルとなるテントを作る

株式会社丸八テント商会の伊藤様に、お仕事で大切にされていることや会社の強みについてお伺いしました。
2023/07/18

インターンからの入社

ーどのようなきっかけで入社されましたか?


私はもともと株式会社丸八テント商会でインターンとして大学1年生、当時19歳から働いており、丸八テント商会で働きたいという想いと20代から会社を動かせるような人材になりたいという想いを持ち、入社しました。

現在行っている業務は、財務や人事、営業、ヘルメット女子として現場監督などの現場仕事と、かなり幅広く対応しています。

1951年創業の歴史ある会社

ー株式会社丸八テント商会様の沿革を教えてください。


弊社は1951年に創業し、現在は3代目が代表を務めています。もともとは、弊社のお客様は自動車関係の工場が多く、工場内の間仕切りテントやクリーンブースなどの施工を行っていました。

愛知万博の開催を機に、この辺りで商業施設の案件が増えはじめました。また、TVドラマの舞台セットなどの、図面がない状態からイメージを形にしていく開発案件も増加しました。

どんな案件に対しても、お客様のご要望にこたえるためトライアンドエラーで形にし続けていったところ、「特注で意匠性のあるテントといえば丸八テント」と思ってくださる方が増えてきましたね。

「ひとづくり」にも注力

ー株式会社丸八テント商会様の取り組みを教えてください。


私たちは2012年から、ものづくりと並行して「ひとづくり」にも注力しています。


「多くの学生に中小企業を知ってもらい、人材不足の解消になれば」という想いから、長期のインターンシップの企画をしています。この長期インターンでは、半年間で新規事業や海外事業を学生さんに対応していただいております。


また、私たちは高校生、大学生インターンだけでなく、JICAからなどの留学生、社会人、ママ、シニア層などにも積極的に当社のものづくりとひとづくりのプログラムに参画していただいいております。ものづくりを通じた「ひとづくり」をしており、実際に19歳の頃からインターンとして弊社で働き、そこから起業した方もいらっしゃいましたよ。


私自身も、インターンを経験した上で入社しました。

就活が目的ではなく「自分の成長、企業の成長」をテーマに開催しており、たくさんのご縁が生まれています。

例えば、インターンの卒業生が大手企業に就職し、そこからテントの案件に繋がったこともあります。


ものづくりにおいては、他にも建築設計事務所や日本トップ事務所とのコラボも行なっています。

意匠性の高いテントは、「テントという概念を覆している作品だ」と話題になることもあります。


伊東豊雄建築設計事務所が設計した、ぎふメディアコスモスのランプシェードは、丸八テント商会の名前を広げるきっかけとなりました。手作業で地域の学生も参加し、10万枚の特殊シールを用いて800名で作り上げていきました。

まずは挑戦し、できないと言わない

ーお仕事を進めるうえでどのようなことを大切にしていますか?


「ひとづくり」と「ものづくり」を大切にしています。

まずは挑戦し、できないと言わないことが大切だと考えていますよ。

そして「今までにないもの」「できそうにないもの」「世の中にないもの」を作ります。一から試行錯誤しながら完成させ、お客様からはその仕事への姿勢を評価していただき、信頼に繋がっています。


形に残る仕事ができることがやりがいへ

ーどのような協力業者さんと働いていますか?


私たちの仕事はものづくりであり、「形に残る仕事ができる」ことにやりがいを感じていただいています。

町のシンボルとなるテントを作ることができるため、刺激的な毎日です。


また、「どうしたらこのプロジェクトは成功するのか」と常に頭を使う必要があります。

テントに特化した職人さんは少ないのですが、他の建築関係や土木、内装工事、壁紙、インテリア、外壁に従事されてきた方の参画も多いです。鉄骨に膜を取り付ける技術が肝となるため、テント事業に従事されてきた方の存在は重要ですね。


協力業者さんからは「会社の雰囲気がいい」と喜んでいただいております。

公共工事やクリエイティブな案件にも対応していくため、その点でもやりがいを感じられる仕事です。


大阪や関西方面の仕事もあり、大規模のアミューズメントパークの仕事にも携わることができます。

多くの女性が現場監督として活躍中

ーどのような従業員の方々と働いていますか?


私たちの会社には、若い世代の方からベテランの方まで幅広く在籍しています。

そして女性の比率が高く、多くの女性が現場監督として活躍しています。


また、自分たちで施工したテントやビアガーデンでの飲み会などのイベントも開催しており、アットホームな雰囲気の会社ですね。


代表が11年前からインターンシップに力を入れており、近年では工業高校向けのインターンも開催しています。

このような姿勢を見て、インターンシップに参加したい学生だけでなく、NPO法人や直接学校からお声がけをいただき、インターンシップの受け入れや授業、講演会の提供をさせていただくこともあります。


日本のものづくりをもっと広げていきたい

ー今後の展望を教えてください。


これからも「ひとづくり」と「ものづくり」を大切にし、老舗企業でありながらグローバルにも挑戦していきたいと考えています。

また、メイドインジャパンの製品を作り、世界へ届けていきます。
日本から海外へも行きますし、海外から優秀な人材を日本へ呼ぶことも大切だと考えています。

私たちは世界を視野に入れて経営をしており、日本のものづくりをもっと広げていきたいと考えています。また、インドであれば熱波対策や高い耐久性を持った製品にするなど、その国に応じて求められる製品を開発していきたいです。