お客さん・職人さんともに、太陽熱利用システムでいい生活を|チリウヒーター株式会社 川合英二郎副社長
太陽利用システムで、本質的なエコに取り組む
−−事業内容を教えていただけますか?
ソーラーシステム専用のメーカーです。太陽熱で給湯や床暖房するシステムで、業務用から家庭用まで取り扱っています。
直接お客さんのもとへ取りつけに行く場合もあれば、販売店さんから依頼を受ける場合もあります。また取りつけだけではなく、メンテナンスもおこなっているのが特徴です。
−−太陽熱床暖房システムとは、どのようなシステムなのでしょうか?
簡単に言うと、太陽熱で沸かしたお湯を床暖房に活用するシステムです。
ご家庭の場合、昼間は誰も家にいなかったり、いても床暖房を使わなかったりしますよね。床暖房を使用しないときはお湯を使わずに、床下に熱を溜めておけるようにしています。
1階の床がすべてコンクリートになっていて、配管をコンクリートに埋め、そこに太陽熱で沸かしたお湯を流します。そうするとコンクリートに温もりがたまり、日差しが傾いて寒くなってきたとき、コンクリートにたまった温もりが部屋のなかに入ってくる仕組みです。
−−熱を利用する時間も考えているんですね。
暖房は太陽が出ていない時こそ欲しいものです。寝ている間も18℃以上が健康上必要とWHOが言っているのですが、このシステムは寝ている間も家が暖かいので、理想的なシステムなんです。よく間違われますが、電気は作れません。このシステムはハイブリッドソーラーシステムと言いますが、他社さんではおこなっていない、特殊なシステムです。
−−どんな人と一緒に仕事をしているのですか?
各地に何人か契約している、一人親方さんたちと一緒に仕事をしています。職人さんには屋根への機械の取りつけや、床への配管工事をお願いしているんです。システムはうちならではですが、基本の知識があれば作業にも慣れていただけると思います。
今後は専属の職人さんというより、月に4~5回働いていただける方を増やそうと思っています。
お客さんにも仲間にもいい生活を
−−「太陽熱利用システム」に特化したきっかけは何だったのでしょう?
特化したと言うか、創業1944年で同業ではいちばん古いメーカーで、世界でも2番目に古い会社だそうです。創業当時から太陽熱の主な使い道は、お風呂を沸かすことでした。
ただ2代目の現社長が、それだけではつまらないと言って、新たな活用方法を考えたんです。ぼくも驚いたのですが、自らの家を実験住宅にして、壁に太陽熱を当てるなどいろいろと試したらしく……。
いくつもの取り組みの中で、結局太陽熱床暖房システムのみが商品化されました。
−−試行錯誤をくり返したのですか?
オイルショック後はどの家庭も太陽熱温水器を家につけるブームがきたのですが、ブームって長くは続かないですよね。太陽熱温水器の他社さんは、ブームが下火になると大手でもどんどん撤退していきました。
でも、今の社長は売れればいいという発想がないのがよかったと思います。例えばお客さんの部品が壊れた場合でも、すぐに購入いただくのではなく、直せるんだったら直してます。今でもこのポリシーは続いていますね。
またブームの時も大きな設備投資はせず、出来るだけあるもので何とかする。その結果、会社を存続できたんだと思います。
−−お客さんの気持ちを汲み取って仕事をされているんですね。
とはいえ「お客さんは神様」という考え方でもなくて。お金を払っていただいている方にはきちっと仕事をさせていただいていますが、クレーマーのような方には毅然とした態度をとります。お金を払いたくない人の言いなりになっていると、お金を払ってくださる方に申し訳ないですから。
それは一緒に働く職人さんに対しても同じです。目安として日当で25,000円、屋根の上の作業だと35,000円をお支払いしています。そこまで還元している会社さんは少ないと思うんです。お客さんだけではなくて、一緒に働く職人さんにもいい生活をしてほしいと思っています。
−−これからどんな人と一緒に働きたいですか?
屋根の上の作業もあり、危険ととなり合わせなので、一つひとつの作業を安全に取り組んでくれる人に来ていただきたいです。特殊なシステムではありますが、はじめは先輩の一人親方に同伴いただくなどフォローはしますし、何かあったときのための保険もしっかり入っていただくので、安心いただけたら嬉しいです。
会社の顔として、工務店さんの営業支援を
−−川合さんご自身は、ずっと建設業界で働いているのですか?
いえ、大手製菓メーカーで商品企画を経験した後、家業の工場で生産管理をしたりしてきました。お家騒動があり辞めた後、食品か医療かエネルギーに携わる仕事を探していたところ、ご縁があってこの会社に入社しました。
現在は営業とクレーム担当です。現在弊社のシステムの取り扱いがある建築会社が全国に65社くらいあり、営業支援をするのが主な仕事ですね。
−−営業をされるうえでのこだわりは何ですか?
自身床暖房の家に住んで、いい生活をしているなと思うんです。弊社のコンセプトどおり「住み心地のよさ」を感じているので、工務店さんにはぼくの実体験も交えて伝えています。
太陽光発電との違いをしっかりご説明して、迷っている方には弊社の「本質的なエコ」に共感いただけるようお話ししています。
さいごに
周りの人に太陽熱のある生活の魅力を伝える、チリウヒーター株式会社の川合英二郎副社長。チリウヒーター株式会社にご興味がございましたら、下記ページからご連絡をよろしくお願いいたします。