仕事のスピードと精度の高さが、お客さんや職人さんの喜びに | 株式会社エフアイピー興業 石原征治代表
什器工事や家具施工、ウイルス対策まで
−−事業内容を教えていただけますか?
什器工事・家具の施工や配送業務をおこなっています。
什器部門で言いますと、大手靴店の什器を作っているんです。家具はホテル関係が多く、ベッドやサイドテーブル、デスクなどの共用スペースの家具をメインで施工しています。
−−お取引先様は、基本的に法人様なのでしょうか?
そうですね。ただ、2021年からは法人様を通して、個人宅の仕事を増やしています。
今まで個人宅の仕事をしていなかったのは、トラブル対応がむずかしいと思っていたからです。ないとは思うのですが、万が一協力会社さんなどがトラブルを起こしてしまった場合に対応できないと怖い部分があって。
でも法人様を通しての個人宅なら、しっかり書類や図面でのやりとりを経ているので安心感があるんです。
加えて、契約いただいた法人様は管理を非常に厳しくされています。うちはまだ小さい会社なので、協力会社さん含め教育いただけるんですね。厳しく管理していただける環境はありがたいと思っています。
−−あえて厳しい環境に身を置いているのですね。
そうでないと、関東では生き残れないですね。
個人宅の仕事をやってみてダメだったらやめていいと思うんです。幸いにもまだうちは、対応件数も限られているので失敗しても大きな損害はありません。なのでやってみてもいいかなと思うんです。
2021年に関しては、個人宅の仕事だけでなくコロナウイルスの除去対応も始めました。
−−コロナウイルスの除去対応!全く違った新たな挑戦ですね。
そうですね。もともと高級外車店が使っていたような、車専用の機材や薬剤を使用しているんです。薬剤自体はコロナウイルスの感染拡大前からあって、「除菌効果が半年ありますよ。車検のついでにやりませんか?」と対応していたものでした。
薬剤名は「エアコマチック」というのですが、ヨーロッパでエビデンスを取ったら、コロナウイルスにも効いたそうなんです。うちでは除菌効果のある薬剤を取り入れて、店舗や引っ越し前の物件などで対応しています。「一応やっておいて」とご依頼をいただくことが多いですね。
作業はなるべく早く、かつ精度は高く
−−会社を設立したのはいつでしょうか?
2016年に個人事業主になって、2019年に法人化しました。
独立する前は電気通信の設置業務をおこなっていたのですが、設置工事が終わってからの作業が大変だったのを覚えています。撮った写真をエクセルに貼りつけたり、電波を測定したり。勤務時間が長くなるのに、売り上げは上がらないなあと思っていました。
電気通信の会社を辞めてからは、オフィスの家具を施工するアルバイトや派遣をしていて、派遣先の某有名靴店から専属でうちに来ないかと誘っていただいたんです。。独立したい気持ちもあったので、思いきって舵をきりました。
個人事業主になって3年経ったときに、今の社員を「法人化するので給料は固定給になるし、社会保険も入れます。一緒にやりませんか?」と誘って法人化しました。彼は当時から非常に仕事ができる人間だったので、事業を大きくするために一緒にやってほしいと思いました。
−−仕事をするうえで、御社が大切にしていることはありますか?
家具などが着実に届くかを見極めることですね。着地点というか。
というのも、発注したからといって必ずしも予定通りに届くとは言えないんです。日本国中の家具を取り扱うので、既製品ではないものが多いです。製作ミスがあるかもわかりませんから不測の事態も見越してしっかりと納期に納めることも大事な仕事です。
−−確実にひとつずつ、確認をされるのですね。
うちは配送が終わって、家具を並べるまではみんな休憩しないんです。早く仕事が終わったら早く帰れるようにしているので、ダラダラと仕事をすることはないです。
早く仕事を終わらせるために心がけているのは、絶対に朝礼をすること。朝礼時に「ここまでやったら終わりです」と伝えるようにしています。すると職人さんたちも終わりがわかるわけです。アルバイトの子でも率先してぼくに声をかけてくれて作業してくれるので、仕事の精度も上がっていると思います。
とはいえミスなく納めるためには、ぼくの腕の見せ所ですね。常に段取りを考えて、職人さんたちに伝えています。新人さんが来たら、まずはぼくにピタッとついて、どう段取りしているか全部見せているんです。
−−ご依頼をいただくお客様の反応はいかがですか?
やっぱり早く納めれば納めるほど、喜んでくださる気がしています。精度が高くて、かつ早く帰れるなんていいじゃないですか。
ただ段取りを決めはするものの、柔軟に対応できるのはうちの強みだと思います。例えば店舗にソファを入れたいとなったとき、到着したら入らなかったケースがあります。サイズミスなんですけど、搬入しないと店をオープンできないですよね。
だからぼくらは許可をもらって、ソファを切って作り直すこともします。「お店をオープンしてから、また新品に入れ替えてください。今回はこれだけやっておきますね」と相談しながら。
予期しないトラブルにも柔軟な対応をすると、さらにお客様からの信頼をいただきますね。
柔軟性と施工力が強み
−−今後、挑戦したいことはありますか?
家具などを保管するために、倉庫の運営をしたいんです。輸入した家具をそのままトレーラーで受け入れて、うちで一括して配送や施工もしたらかなり経費を圧縮できますよね。
経費を圧縮できると、職人さんの利益の保全にもつながるので。せっかくうちで働いてくれているのだから、少しでも待遇よくしたいと思っています。
−−これからどのようなかたと一緒に働きたいですか?
ゆくゆくは独立してがんばりたいと思っている人がいいですね。自分の会社で育って、その後独立して社長になったら、彼らの経歴がぼくにとっても自信になりますからね。
彼らががんばってくれたら什器や家具の業界がもっと拡がっていくと思います。
−−最後に記事を見てくださる企業様にメッセージをお願いします。
弊社は柔軟な対応ができる会社になってきたと思います。配送から施工まですべて対応できるので、柔軟性を評価してくださる家具メーカーさんと仕事できたら嬉しいです。
また、出来ない仕事はないくらいの装備を持っています。インパクトや丸鋸を持っているだけでなく、うちはエア工具を用意して、内装仕上げをすべておこなうことができます。小さい会社でも施工力を見込める会社だと思うので、よろしくお願いします。
さいごに
職人さんの教育も考えながら、事業成長を続ける株式会社エフアイピー興業の石原征治代表。株式会社エフアイピー興業にご興味がございましたら、下記ページからご連絡をよろしくお願いいたします。