他ではできない経験を強みに、 垣根仕事や庭づくりを手がける|渡邊造園 渡邊 雄一郎 代表
昔から続く歴史ある植木屋
—渡邊造園様の日々のお仕事について教えてください。
渡邉造園は昔から続く植木屋で、私の代で四代目になります。
昔は今とは異なり、いわゆる盆栽屋のような仕事をしていました。
お茶会がある時に手入れを行い、庭仕事のハサミの音でゆっくりと時間を楽しんでもらったり。
他にも、お客様と世間話をしたり、囲碁や将棋のお相手をさせていただくなどのお付き合いをしていました。
また、昔は植木屋は「何でも屋」と言われていたのです。例えばですが、家の屋根が壊れたときは、まずは植木屋に聞いてみることが主流でした。他にも庭を手入れするときは、下水道工事や石を並べるなどの、植木屋の本来の仕事以外のことまで任せて頂いておりました。
このように幅広く関わり、信頼関係でお仕事をさせていただいていましたよ。現在では植木屋の仕事をするうえで、資格が必要という場合もあります。資格を重要視する時代になりましたが、私たちは初代の頃から「昔からあるお客様との信頼関係」を何より大切に仕事をしています。
先代から続くお客様との信頼関係
ー先代の方から引き継いでどのくらいが経ちますか?
静岡県沼津市の植木屋で、2年ほど修行をしてから実家で働き始めました。
実家に戻ってからは約25年間、先代である父の下で働いていました。そして、3年ほど前に父の後を継ぎました。
長年の間父の元で働いていたので、お客様との信頼関係があります。そのため代が変わってからも、仕事を任せて頂いています。
ー渡邊造園様の強みを教えてください。
「歴史」と「横の繋がり」が私たちの強みです。
昔からあるご縁を大切にし、お客様とは長くお付き合いをさせていただいています。さらに、お客様から新たにお客様をご紹介していただくことも多く、「横の繋がり」が広がっていっています。
二代前の代表は、岩崎弥太郎さんの「旧岩崎邸」の仕事をさせていただいていたそうです。ご縁を大切にして仕事をしていたため、岩崎さんから贈り物をいただくほどの仲となったらしいですよ。
長い信頼関係から引き継ぐ「垣根仕事」や「庭づくり」
ー渡邊造園様と働くからこそできることはありますか?
私たちは植木屋ですが、「垣根仕事」や「庭づくり」までも手がけています。私たちはお寺さんからもお仕事をご依頼いただいているので、植木屋では珍しく垣根仕事を行っています。
新しく一緒に働く仲間や他社の職人さんにこのことをお伝えすると、「今まで街路樹の剪定しかやらせてもらえなかったのに、垣根仕事ができるのは凄い!」と皆さん驚きますね。
お世話になっている竹屋さんや他の植木屋さんからは、「渡邊造園は垣根仕事ができるから安心して依頼できる」と評価していただいています。
コストも考慮した提案力
ー渡邊造園様が仕事をする上で大切にしていることはありますか?
「植木や庭に費用をかけたくない」というお客様が、特に近年は多くなってきています。そのようなお客様にも満足していただけるよう、「お客様の希望に沿って提案し、つくる」ということを大切にしています。
例えばですがお客様の依頼を受けてすぐに新しいものを購入するのではなく、お客様の家に既にあるものを活用するようにしています。そうすることでお客様の希望通りに仕上げながらも、コストを抑えることができますよ。このような姿勢で仕事をすることで、お客様に喜んでいただいています。
その他にも、家にある余分な石などはすぐに処分するのではなく、「残しましょう」と提案することもあります。そして、その石を活用してまた別の物を作ったりもします。
ー協力業者様とはどのような関係を築きたいですか?
「同じ目線」で一緒にいいものを創っていきたいです。過程は異なりますが、私たちも協力会社様も目指すゴールは同じです。
そのため一緒に良いものが作れるように、お互いに提案するような関係が理想です。一緒に仕事をすることで「今までとは違った風が吹く」ことも期待していますよ。
渡邊造園でしかできない経験が沢山あります。
お互いに切磋琢磨し、多くの経験を積んでいければと思っています!